Profile
大学で法律や経済・経営などの文系分野を幅広く学んだ後、新卒で地元の図書館家具メーカーに入社。図書館・学校図書室向け什器の提案営業を経験する。その後、祖父の影響から抱いていた「農業をやりたい」という思いを胸に農業をはじめたが、大寒波による大きな被害を受けたことを機に、再び企業で働く道を考えることに。地元にソニー損保の拠点が新設されることを知り、「人と話すことも、車も好きな自分に合っている」と感じて入社を決めた。
現在の仕事内容
私はコンタクトセンターのチーム長として、新人メンバーの研修とその後のフォローを担当しています。保険の知識がゼロの状態からスタートする方がほとんどなので、自動車保険の仕組みや手続きの流れといった基礎から、実務の細かなルールまで、導入研修のカリキュラムに沿って習得してもらいます。研修の講師を務めるのはSV(スーパーバイザー)ですが、研修全体の進捗管理を担ったり、つまずいたメンバーに個別面談を行ったりするのが、チーム長である私の役割です。現場に配属された後も、ACS(お客さま満足度調査)の指標や時間あたりの対応件数といったKPIを確認し、課題のあるメンバーに聴き取りをしたり、「寄り添いトーク」という事例集をお渡ししたりと、さまざまな方法でメンバーの育成を行っています。
また、センター全体のタスクとして、事業継続計画の担当も兼務。地震や台風などでオフィスが使えなくなった場合にも応答力を落とさないよう、在宅勤務でのオペレーション体制の整備や、拠点間での情報共有の体制構築など、安定して対応できる仕組みづくりを進めています。
これまでに経験した印象的な仕事
SVとして2年目を迎えた頃、当時の上司から言われた「自分の中で“なぜ”を3回繰り返しなさい」という言葉が印象に残っています。当時の私は、思うようにオペレーターの育成ができず、「どう指導すればいいのか分かりません」と悩みを相談していました。そんな私に、上司は「もう一人の自分を横に置いて、自問自答してみなさい」と教えてくれたのです。たとえば、ACS(お客さま満足度調査)が低いオペレーターに対して、「口調が事務的だ」とだけ捉えてしまうと、「柔らかく話しましょう」という指導で終わってしまいます。しかし、「なぜ事務的な口調になってしまうのか」と掘り下げていくと、「事務的に対応することが、電話対応という仕事だ」と考えている価値観そのものが、根本原因として見えてくることがあります。実際に、私が育成していたオペレーターはそのように捉えていたらしく、そこからACS改善に向けて舵を切ることができました。この経験は、今も自分の仕事のベースになっており、後輩たちにも伝え続けている考え方です。
ある1日のスケジュール
-
08:30
出社
予定やチームの
数値を確認 -
10:00
現場の管理業務
受電の
エスカレーション対応 -
12:30
お昼休憩
状況を見て休憩
(外食が多いです) -
15:00
研修進捗状況確認
研修生の状況チェック
必要に応じて面談 -
16:00
応答計画作成
応答結果をもとに
次月の計画を立てる -
17:15
退社
翌日休みの場合は
引き継ぎを実施
私が思う“価値ある「違い」”
私が考える“価値ある「違い」”とは、「お客さま満足の先にある感動」を生み出すことです。この考え方の原点になったのは、ある旅館の女将さんがテレビで話していた「満足させるのは当たり前。その先にある感動を与えてこそ」という言葉でした。自動車保険の現場では、制度や仕組み上、お客さまのご要望にお応えできない場面があります。高い等級をお子さまへ引き継ぎたいというご相談に対して、どうしてもお断りせざるを得ないケースなどです。そのような場面で、「仕組み上できません」と伝えるのか、「お子さまに良い条件で乗ってほしいというお気持ちはよく分かります」と寄り添った上で説明するのかで、お客さまの受け止め方は大きく変わります。実際に「相談に寄り添ってくれて感動しました」とコメントをいただいたこともありました。こうしたマニュアルを越えた気遣いから「感動」は生まれるのだと思います。
私なりの“価値ある「違い」”の作り方
意識しているのは、「否定的な表現を肯定的な表現に言い換えること」です。あるオペレーターの通話録音を分析していた際、「車検証がないとお申込みできません」といった否定的な表現が多いことに気付きました。お申込みをしたいと思っているお客さまに対して「できません」と伝えると、扉を閉ざされたような印象を与えてしまいます。そこで、「車検証があればお申込みいただけます」というように、内容自体は変えずにポジティブな表現に変えるよう指導したところ、ACS(お客さま満足度調査)は実際に改善していきました。チーム長という立場を任せられるようになってからは、同僚やチームメンバーにも同じ意識で向き合っています。「これができていない」ではなく、「これができれば、もっと良くなる」とコーチングすることで、彼らの力を引き出しやすいようにする。これからも大切にしていきたいスタイルです。
※掲載内容は取材当時のものです